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野草ワークショップ à ルヴァン信州上田店 

8月27日(火)

信州上田にある天然酵母の草分け的パン屋さん、ルヴァンさんで野草のごちそうを味わう会をさせていただきました。

Atelier de gastronomie sauvage à Levain Ueda

今回はフランスより暮らしに役立つ野草の専門家François Couplan氏(フランソワ クープラン氏)が来日し、ルヴァンの周りを散策しながら観察し、その野草を使って準備した野草料理をみんなでいただくという1日ワーク。
クープラン氏は40年近くに渡って、フランスやスイス、ベルギーなどのヨーロッパを中心に、栄養バランスのとれた野生植物の楽しみ方や調理法など、心と身体を健やかにするヒントを少しでも多くの人に知ってもらうことを願って、野草のワークショップを続けています。
またそのために多くのグランシェフと言われるレストランのシェフ達と仕事をしたり、講演をしたり、たくさんの本を執筆しています。
その土地にはその時期に必要な植物が自然に生え、そんな植物は生きていくのに必要な力を備えています。
野草は食べられるものもある反面、もちろん有毒なものもあります。
良く観て、香りをかいで、触って、形の細かな違いを判別し、そして最後は味わうこと。
五感をフル活動することで、普段見えていなかったものがいろいろ見えてきて、自然の中にいるのがさらに楽しく、そして健康にもなります。

私もここのところずっとヨーロッパの野草のワークに同行し、料理担当として野草料理を提案させていただいてますが、一見草として見過ごしてしまいそうな野草にもしっかり味があって、食べないなんてもったいない。
こんなにまわりに生えているのに・・・なんて思ってしまいます。
その味や香りからたくさんのインスピレーションをもらいます。

日本で野草と言えば、まず頭に浮かぶのは山菜と呼ばれる特に春の味覚。
わらび、たらの芽、こごみ、ふきのとう・・・など。
こういったものを今でも忘れず季節になると喜んで食べる習慣は今ではヨーロッパでは希少で、日本の習慣をクープラン氏もとても大切だと言います。

今回はまずは自己紹介や参加の目的、野草への思いなどを皆さんから一言づついただきました。
長野県を中心に愛知県や関東まで随分遠いところからも集まっていただき、まずはたくさんの方が野草に興味を持ってくださることがわかったのも嬉しいことです。
散策の前にクープラン氏からもお話がありました。
それはなぜ野草が大事かということ。
農業などで作物を作るようになったのは人類300万年の歴史から言えばたったの1万年に過ぎず、それまでは野草で栄養素はまかなえていました。
ですので、野草には十分な栄養があるのです。
今栽培されている野菜はもともとの野草を品種改良してきたもの、いわば遺伝子組み換えの食品。
その栄養素を比較すれば野草と栽培品種の野菜では断然野草の方が高いです。
そして栄養素の種類も豊富なので、同じ量食べたなら動物系のたんぱく源などをとらなくても栄養的にはまかなえるということになるのです。

そして日本でワークをする意味。
日本は化学的、技術的にもとても進化している国でありながら、他方では伝統的なものを重んじる風習がまだまだ残っています。
食べ物も然りで、ファーストフードやコンビニなどの便利さを追求するアメリカナイズも相当に幅を利かせているものの、ごはんと味噌汁のような昔ながらの朝食をはじめとする和食、山菜などの野草料理なども一般の人が普通に食べていて、すたれてはいません。
その両極面がもう少し縮まったなら、もっと健康に幸せになれるのではないかと。
その為に野草をもっと知ってもらうことが役に立つのではないかということ。
そして世界的にも注目を浴びている日本料理がそのことを発信したら、野草に対する思いもまた世界に波及するのではという日本の役目も期待したいということでした。

そんな話の後、早速お店の外へ。
ルヴァンの前にはいくつかプランターがあって、その植えられた植物の横にも草が生えています。
そしてその草にも食べれる野草がいっぱい。
まずはお店の前での観察が始まり、なかなか前へは進めません。
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ちょっと肉厚で酸味のあるスベリヒユ。
これは畑でよくはびこるので農業をされる方には嫌がられますが、生で食べてもゆでてもちょっとぬめりがでて美味しい。
他にもシロザ、ツユクサ、ドクダミ、カタバミなどが次々みられます。
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そしてはす向かいの駐車場を通り過ぎようとすると、ここにも食べられそうな野草が。
スギナやオオバコ、アオイ科のマロウの葉、栽培していたのがとんで増えたと思われるレモンバームもたくさん見かけました。
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ちょっと珍しい名前では姫昔ヨモギ。
空き地や鉄道ぞいにも良く生えることから鉄道草とも呼ばれるそうです。
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ヨモギと言いますがいわゆる蓬とは種が違って、これは小さな実を食べるピリッと辛いのでわさび代わりになんて話もでてました。
日本人としてはわさびは風味あってのものなので、ピリ辛だけではちょっと代用できなそうですが・・・

そして道端でもギシギシやスイバがみられます。
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その先の駐車場のまわりにもたくさんの野草が・・・
ここで一番気になったのがシナガワハギ。
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萩の一種ですが東京の品川地区で最初に発見されたので、この名前がついたそうです。
これはフランスでもよく使っていたmélilotメリロで、日本にはないと思っていたので思わぬところで見つけて感動です。
乾燥させたり、葉を良く揉むと甘いバニラのような香りがします。
早速これはデザート候補に。

その他にも可愛い野葡萄や蓬、スギナ、野生のニラもたくさん生えていました。
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この辺りで時間切れ。
あっという間でした。
本当はもっと遠くまで歩くつもりで昨日散策していましたが、夕食の時間もあるので戻ることに。

午前中に昨日採っておいた野草で準備をしていた料理を仕上げて、早速野草ディナータイム。
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まずは野生のニラのカナッペと共に野草のノンアルアルコールのアペリティフで乾杯。
この日のパンはルヴァンさんの美味しい天然酵母パンということで贅沢です。
アペリティフにはミントやレモンバームにかきどおし、蓬を加えてさっぱりフレッシュな口当たりになりました。
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ニラの花には葉の部分とはまた違う香りと味があるので、少しづつ上に添えて。

そしてドクダミとじゃがいものスープ、かぼちゃとハイビスカスの葉のスープの2種。
日本ではドクダミというと乾燥させてお茶に、ぐらいのイメージですが、分量に気をつけて使うといい香りが引き立ちます。
香菜をたくさん食べるベトナムでは生でもいただくので、国によっていろんな使い方が発見できるのもおもしろいところ。
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かぼちゃとハイビスカスはかなりとろみの強い食べるスープ。
ハイビスカスの酸味がかぼちゃの甘みをさっぱりさせてくれます。

そしてスベリヒユのサラダにはカタバミのソースを添えました。
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カタバミも酸味があるので、酸味を活かしたいソースには良く合います。

ディップを2種。
オオバコのディップと、マロウとモロヘイヤを使った野菜フォンデュ。
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こちらは人参とパースニップのスティックやパンに塗って味わっていただきました。

最後のデザートにはシナガワハギの豆乳ヨーグルトクリームにセーグルパンのスティック添え。
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シナガワハギの甘い香りが独特のデザートとなりました。

実際はもっとたくさんの野草にも出会い、お料理にも使っていますがそれはまた追々に・・・

今回の野草料理はカンパーニュに加えて、胡桃、カレンズ、セーグルパンといろいろな美味しいパンとあわせて楽しんでいただきましたが、これもルヴァンさんならでは。
本当にありがとうございました。

そして本当にいろんな方が参加してくださり、おかげでさらにおもしろいワークとなりました。
安曇野にいたときに私も何度か野草ワークに参加させていただいた民さんは、アーユルヴェーダの観点からも野草にとても詳しく、その知識を加えていただいたり。
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お料理のプロの方、ワインを作っている方の差し入れもあったりと、本当に野草のつないでくれたご縁で楽しい会になりました。
上田ワーク

そして最後にクープラン氏からのお願いは、今回ここに参加してくださった方が自分で実践するのはもちろんですが、まわりの人やお子さんにもどんどん伝えて欲しいということ。
これはフランスのワークでも話していますが、とても大事なこと。
ワークに参加できるのは限られた人になりますが、その一人一人が伝えてくれることでその力はとっても大きくなります。
そんな一人として私もブログであったり、そして自分のイベントであったりと少しでも興味を持ってくれる人が増えるのを願ってお伝えできたらと思っています。

その一つとして、来年2014年7月21日~26日(日数は検討中)の間で日本人の方を対象に、南仏Barrêmeバレームの山での野草ワークを企画しています。
詳細は今つめていますがご興味のある方、お時間のとれる方にとってはとても奥の深い楽しいワークになると思います。
その日に摘んだ野草を使って実際に夕食をみんなで作ります。
また決まり次第お伝えしますが、ご興味のある方はお知らせくださいませ。

そして今回のワークでもお伝えしているクープラン氏の野草とその栄養素の本の日本語版ももうすぐ出版予定です。
詳しい栄養素を分かりやすく説明した本です。
こちらも出版されたらまたブログにてお知らせさせていただきますので、参考にしてくださいね。

ありがとうございました!
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コルシカでの再会 

5月4日(土)、5日(日)

無事にコルシカの2週間のワークが終わり、片付け、お掃除、そして全ての荷物を何とか車に
詰め込んで、明日までの休日を楽しむことに。
それにしても、持ってきた食材は減ったはずなのに、車の中がパンパンというのはどういうこと
でしょう?
乾物系は明らかにたくさん食べたはずなのに・・・

それはともかく、今日は2年前にぶどうの収穫のお手伝いをした友人がコルシカのStiliccioneに住んで
いて、おうちに遊びに行くのでワークの終わった解放感とともに嬉しくてわくわく。
快晴のいいお天気で気持ちいいので、ちょっと遠回りして海沿いのルートで行くことにしました。
丘を越えるところでずっとしっかり観察したかった植物が見事にそびえて生えているので、ちょっと休憩。
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これはférule communeという有毒植物で、遠くからみていると一見フェンネルのよう。
コルシカには野生のフェンネルもたくさん見かけるので間違えないようにしないといけません。
いつも車の中や丘の上など遠目にしかみていなかったので、近くで見てみることに。
葉のつき方も違ってフェンネルのような香りもないし、良く観察すれば明らかでした。
それさえ気をつければ1m以上もある姿は美しく青い空にも良く映える。

これはマメ科のリュパンlupinの一つで、たまに小さな鞘をみかけます。
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美しい海を見ながらドライブし、友人の家に難なく到着。
ワークの合間も何かと忙しくて動けず、コルシカにいる間に会えるかなと何度もやりとりしていたので、
あ~、やっと会えたねと嬉しさも倍増です。
そして以前に汗を流して暑い中収穫した葡萄たちは青々とした葉を伸ばし元気な様子。
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元気に育っている葡萄の木をみるだけで嬉しくなります。
オーガニックで育てている葡萄の木の周りにも野草がいっぱいで、大きくなった息子ちゃんも一緒に畑の中を
お散歩。
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野生の人参の花や実を口にすると、ちょっとオレンジの風味があってちゃんと人参の味もして美味しい。

夕飯には旦那さんがなんとマグナムサイズのシャンパンを出してくれて、みんなで乾杯となりました。
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そして私たちは友人とそのお友達の日本人3人で前菜にサーモンの巻き寿司、とかに味噌の軍艦巻きを用意。
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まさかここでかに味噌がいただけるとはっ。

そしてメインには友人が作っておいてくれた空豆のラグー。
これはコルシカの郷土料理の一つ。
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若い実を皮ごと玉ねぎや人参、ベーコンなどと煮込んであって、まさに旬の味。
この時期、空豆が豊作らしくうらやましい限り。

デザートはお友達が作ってきてくれたレアチーズケーキ。
こちらもしっとりと美味しいケーキでお腹いっぱいたっぷりいただきました。

空豆がいっぱいと聞いてそれを見ないわけにはいきません。
翌朝畑に収穫に行ってみると、日本の空豆の1.5倍はありそうな長さで立派です。
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本当にたわわにぶら下がっていておもしろい。
たくさん採らせてもらってお土産にいただきました。

そして昨日から野草談義で盛り上がっていた植物好きのお義母さんも一緒にCupabiaの海へとお散歩。
昨日、気になってサンプルを採ってきてくれたかわいいお花も探しにいきます。
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白い砂浜と青い空が美しい。

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砂浜にもあちこちに海辺の植物が。
こんもりとしているimmortelle d'italieイタリア イモーテルや薄紫が映えるアブラナ科のmatthioleマティオール、panicaut maritimeパニコ マリティムなど・・・

こちらは生垣のように植わっていましたがフェィジョアの木Feijoa sellowiana。南米原産で実は熟すと食べられます。
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こちらはセドラCitrus medica。直径10cmぐらいある大きな柑橘類でコルシカの特産。
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砂糖漬けのコンフィにしたのをお土産やさんなどでもよくみかけます。

コルシカは柑橘類が豊富なのも嬉しい。
友人の家の敷地にもいろんな種類のオレンジやレモン、グレープフルーツなどがなっていて
今は花もあれば実もあっていい香り。
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採りだしたら楽しくてきりがないぐらい。
とーってもジューシーで美味しいのもあって、たくさんお土産にいただきました。
本当にたくさんのコルシカの実りをいただいてありがとう!

久々に会って友人たちの元気そうな顔がみれたのも、たくさんおしゃべりできたのもとっても
楽しい時間でした。
そしてワークの場所とはちょっと違う場所に来ただけで、いままで見ていない植物にも
たくさん出会いました。
そうなるとまだまだコルシカの訪れていない場所が気になります。
それはまたの楽しみに・・・
名残惜しく友人たちの家を後にしました。

アジャクシオの港から夜8時のフェリーでマルセイユへ。
ちょうど夕日が美しく沈むのをみながら・・・
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フェリーのレストランで最後のコルシカ料理を。
ビュッフェスタイルの前菜だけでもかなりの量で、魚介がたくさんでうれしい。
そしてメインはイカのトマト煮込みにイカ墨パスタ添え。
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行きのフェリーの食事がいまいちであまり期待はしていなかったけれど、料理人がかわるのか
コルシカ帰りだからなのか、帰りの方が充実な内容でこれもいい旅の思い出となりました。

朝の7時半ごろ、マルセイユの町並みが朝日を背に見えてきました。
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教会が美しく浮かび上がっています。
フランス本土へ12時間の旅。
前回は飛行機が安くてパリからひとっとびでコルシカへ行ったけれど、景色の変化を楽しみながら
の船の旅もいいものです。

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コルシカワーク2週目 

4月29日(月)~5月4日(土)

今週は一般公募でのワーク参加希望の方の集まり。
フランスやベルギー、スイス、オーストリアとあちこちから、美しい島コルシカへの思いを持って20名の人が
集まりました。
レストランで働いている料理人やおうちで農家民宿のようなことをされている人と、料理に興味のある人もたくさん。
バカンスの地としても人気のあるコルシカということもあって、みんなテンションも高いようです。
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その中には昨年の夏に南仏のワークに参加してくれたナディアNadiaの姿も!
来てくれることを知らなかったので嬉しい再会。
昨年のワークの食事が気に入って家でも実践するようになったら、今までの身体の疲れが
なくなり、体重も減ってとっても調子が良くなったとのこと。
旦那さんもとても理解があって、参加を応援してくれて2度目の参加になったそう。
何とも嬉しい話です。

スケジュールは前の週とあまり変わらないので、違うところ、そしてワークで作ったお料理を主に
書き留めたいと思います。
初日はシンプルにに、野生のフェンネルを使ったスープやオオバコとコルシカのチーズ、ブロッチュのペーストのスパゲッティ、
デザートはミントとレモンバームのフラン。
P5024042.jpg 2904pesto de plaintein

火曜はヤギのチーズのCathrineの家へ。
途中の山道にはかわいらしい苔が。
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ここではいろんな種類の野草が摘めるので、植物ごとにグループに分かれて摘んでもらいました。

夕飯は野草のサラダに、sysimbreやオオバコ、porcel などの野草入りのラザニア、デザートはオレンジのサブレに
ciste de Montepelier のジュレとサバイヨンソースを添えて。
IMG_0002_20131003010825018.jpg IMG_0004_20131003012144dcb.jpg

水曜日は先週と同じCargèseの教会の近くで、figuier de Barbarie(Opuntia ficus-indica)というウチワサボテンの一種の
サボテンを発見して、ノパレスnopales(葉のような部分)と熟していた赤い実を料理用に少しいただきますP5014022.jpg P5014024.jpg

午後はChiuniという海へ移動して海辺の植物を観察。

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こちらはpanicaut maritime(Elyngium maritimum)。

arrocheというシルバーグリーンの小さな葉っぱはアマランサス科の植物でこちらも食事用に摘んで。
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木曜日は山頂の湖Lac de Crenoを目指します。
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1週間の違いで咲いているお花にも変化が。
先週は見なかった黄色い可愛い花barbarée des rochers( Barbarea rupicola)が地面に這うように咲いています。

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これは放牧や山火事などで荒れた地に生えるアスフォデルasphodelの根茎。
切ると中が黄色で若いときは食べられます。
主に地中海沿岸に生える植物ですが、コルシカのじゃがいもなんて言い方もされるそう。

湖に到着するとこの日は青空も見えて水に映り込む景色が一段と美しい。
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この日はお目当てのこの地独特の香りのいいタイム、erba-barona(Tymus erba-barona)にも出会えて満足。

お楽しみの夕飯は、前菜は先週と同じ野草たっぷりのフォー。
そしてメインはじゃがいものオーブン焼きに海辺の植物クリストマリンcriste-marineのタルタル添えと、サボテン料理
として ノパレスのトマトソースメキシコ風。
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ノパレスはこんな風にまわりのとげとげを包丁で落として丁寧に処理をしてから、千切りにしてトマトソースと玉ねぎで
炒め あわせます。
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サボテンは独特の歯ごたえがあっておいしい。
クリストマリンも自然な塩気とエシャロットの風味のバランスが良くておもしろい。

そしてデザートにはサボテンの実fのクーリを準備。
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実を切って中の実をスプーンでしごき出し、そのジュースをレモン汁と砂糖で煮て漉したのにとろみをつけて。
今日採ってきたerba-baronaで香り付けをしたコルシカ郷土菓子fiadoneのソースにしてみました。
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なんともきれいなルビー色のソースとfiadoneの相性はばっちりで美味しいデザート。
この日はコルシカならではの食材を使ったメニューとなりました。

そして最後の散策の金曜日はあの見晴らしのよい丘の上とSt.Giuseppeの海へ。
丘の麓にはアカシアの花が満開でいい香り。
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でもこのアカシア、植物学的にはニセアカシア(Robinia pseudoacacia)。
和名にも実際にハリエンジュという名前があります。
本当のアカシアは黄色い花のいわゆるミモザのこと。ややこしいですね。

そして登る道は手入れがされて草が刈られてしまい、あの美しかった深紫の蘭もみあたらないのは残念。
でも丘に上がると一面がお花畑になっていました。
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先週はまだ寒かったのが、一気に花開いたようで何だか得した気分。

そして海へ行くとこちらも花がいっぱい。
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海もきらきらして日の暑さは急に夏のようです。

海草を見つけて思わず海へ。
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クリストマリンも見つけ、今日の食材に摘み取ります。
もう少し泳ぎたいなんていう意見もでましたが、食事の準備もあるのでそれはお預けにして帰路につきました。

最後のディナーはやはり野草のアペリティフで乾杯してから、今回はナスタチウムのカナッペ。
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葉のペーストを塗って、お花を飾ると華やか。

そして先週と同様にコルシカ野草満載の手巻き生春。
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メインはmaceronマスロンやイラクサ、モーブなどがたっぷりのグラタンにarrocheのクレタ風添え。
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デザートはコルシカの特産でもある栗粉を使ってmaceronマスロンの実入りの栗粉寒天ケーキに
フェンネルの甘酒ソースですっきりと。
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コルシカの食材や野草を満喫した充実の2週間となりました。
どんな自然、どんな食べ物があるんだろうとわくわくドキドキのワーク。
着いた頃は寒くて寒くて南に来たのに実感がないと思っていたのが、いざ太陽が照ると
照りつけるような暑さ。
そのおかげで2週間の間に季節の変化を目の当たりにして、春から夏への植物が豊富に
味わえたと思います。
豊かな自然には豊かな食材もあり!
2年前に始めて来たときとはまた違うコルシカを発見できて、ますますまた場所を変え、
季節を変えて訪れてみたい、そんな場所になりました。



束の間のコルシカ休日 

4月28日(日)

この日は本当ならば今回のワークで滞在しているVicoの街のお祭り、Festa naturaという
植物と自然のお祭りがあり、参加する予定でした。
昨日もその打ち合わせを兼ねて、担当のカフェのオーナーさんとお話をしたばかり。
がしかし・・・
今朝行ってみると、何と中止になったとのこと。
聞けばこのお祭りの主要人物であるparc naurell自然公園の館長さんが昨日アジャクシオの
空港前で射殺されるという信じられない事件があったのです。
何と今年に入ってコルシカの殺人事件は11人目だとか・・・

コルシカに住んでいる友人も車で1時間ぐらいかけてこのお祭りに遊びに来てくれたのに、
来てから中止を知ったらしい。
Vicoで会えると思っていたのに残念。

連絡のすれ違いで友人とは連絡が取れぬまま、時間もできたのでお昼ご飯の準備でもすることに。
修道院の前にたくさん生えているアザミが気になります。
chardon-marie(Silybum marianum)、日本語ではマリアアザミというらしい。
大きな葉には白いまだら模様があり、これがミルクがこぼれたように見えるためにミルクを
聖母マリアさまに由来するものとしてこの名前がついたそうです。
何だか癒される名前のエピソード。
そしてこの種子には肝機能を改善する効能もあるらしく、ありがたい植物。
地中海沿岸が原産ですが、日本にも帰化しているようです。

アザミはほとんどが食べれますが、問題はかなり葉がちくちくで触るのが痛いということ。
このchardon-marieも例外ではなく、まずは葉の周りのちくちくを切り落とし、筋をはぐように
茎のまわりを剥いてから使います。
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そして近くには食べれるきのこも。名前は残念ながら忘れてしまいました・・・
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ということで、chardon-marieの蒸し煮ときのこのバターソテー、葱のフェンネルマリネ。
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Chardon-marieは甘さがあってとっても美味しく、きのこはこくがあって贅沢なお味でした。

午後は近くをお散歩。
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 のんびりと草を食む牛のまわりに白い鳥がいっぱいでのどかな風景。
そしてこのあたりでもわらびを見つけて摘まずにはいられず、また来週のワークに向けて仕込むことに。
高台からは遠くの雪山が望める絶景でした。

この後街まで歩くのにちょっと迷子になったりしましたが、道なき道を進んでなんとかたどり着きました。
いいお天気の束の間の休日。
明日からまた1週間のワークの始まりです。



La maille et la plage de St.Giuseppe 

4月26日(金)

この日は丘の上の散策と海辺に向かうことに。
幸い今日は日が差していいお天気に。
丘に登る前に車を泊めた時点から、その場の草花にみんな釘付けなのは
さすがに3年目の生徒さん。
なかなか前には進めません。
まずは松の木から。これはpin mesogéen(Pinus pinaster).
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葉の長さが25cmほどもあり、松ぼっくりはなんと12cm程もある大型であたったら痛そう。
その後も小さなゼラニウムやらいくつかの豆科の花などを一つづつFloraという植物事典
で選別していきます。

コルシカのあちこちでこの時期見られる黄色の花がここでもたわわに咲いていてとてもきれい。
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calicotom épineux(Calicotome spinosa)。
épineuxとは棘のあると言う意味。とってもきれいな花ですが、近づきすぎにはご用心。
2cm近くもあるするどい棘のある低木なんです。

少しづつ登っていくと、コルシカなどの地中海でよく見られるランティスクやシストドゥ モンペリエの
花もちょうど花盛り。
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野生のアスパラガスも時々見かけるのでつまんで食べると甘い。
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珍しい可憐な蘭の花も発見。これはophrys(Ophrys incubacea)
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つややかな深い紫が草の中にまばゆく光っていました。

丘に登りきると、海が見渡せる絶景。
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上りやすい木があったので調子にのって登ってみたり・・・

とっても美しい華やかなユリ科の花を発見。pancrace d'illyrie(Pancratium illyricum)
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野生のオリーブの木もありました。こんな小粒のオリーブが実っていて食べてみるとよく熟していて美味しい。
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オリーブのすぐ下にはイラクサがいっぱい生えていました。
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よく見るとコルシカに来て見かけた葉の形が割りと丸いのとは形が違い、別の場所で見つけたイラクサ
ともまたどことなく違う。
でも茎をさわるとひりひりするのはやっぱりイラクサの印。
聞くとコルシカには5種類のイラクサが存在するそうです。
ここで見かけたのはortie brûlante(Urtica urens)とortie romaine(Urtica pilulifera)
の2種類。
普通イラクサは雄花と雌花は別々に生えますが、ortie piluliferaは一つの茎に雄花と雌花が混合しています。よく観察すると違いが見えてきておもしろい。

こんな観察をいろいろした後は準備してきたお昼ご飯をひろげてみんなで恒例のピクニック。
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思いおもいの場所でちょっと休憩した後は丘から海へと移動します。

ちょっと曇り空ながら日差しはすでに暑い!
泳いでいる人もちらほら、と思ったらいきなりパンツ1枚や水着になって泳ぎだすワーク参加者の人も。
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絶対日本人とは体温が違うと思う・・・

海辺にはやはり海辺の植物。
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これはこの日にいただくことにしたarroche hastée(Atriplex prostata).
ほうれん草と同じ科で葉の形が似ています。

こちらはrenouée maritime(Polygonum maritimum).
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葉が肉厚なのも海辺の植物に多い特徴です。

さて今日は最後の夕食。
丘も海も楽しんで、野草もいろいろ摘んでみんなで作った最後の食事はまずはアペリティフ。
今回はゼラニウムの葉っぱとミルトmyrteやネペタnépétaなどの地中海の野草も加えてさわやかに。
今回はコルシカのオレンジもベースに入ってフレッシュで美味しいアペリティフで乾杯。
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前菜はベトナム旅の影響を受けて考えた野草生春、自分巻き。
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どこでも見つけられるミントやレモンバームの他に、コルシカではエロシアディというセリのような葉っぱや
にんにくの香りのアイユ・トリケットル、野生のフェンネル、カレピナ、はこべなどをお皿に美しく盛って、
食べるときに各人が生春巻きの皮をぬらして、好きな具を盛って巻いていただきます。
レタスや豆腐のマリネ、人参、ズッキーニなども一緒に。
これは楽しいし美味しくて大好評のメニューで、その後のワークの定番になりました。
その土地によって生でいただける野草が違うのもおもしろいです。

メインはマスロンという大きなセリ科の葉の野草のグラタンに海辺で摘んだアロッシュarrocheのクレタ風添え。
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クレタ島は野草が豊富で、今でも多くの人が野草を摘んで普通に食べているそうです。
そのメイン料理が蒸した野草を塩とオリーブオイル、レモン汁でさっと味付けする食べ方なのでクレタ風と
ネーミング。

デザートはシストドゥ モンペリエciste de montpellierの甘酒ムースにリンゴジュースの葛ゼリー、マスロンの実のクランブルがけ。
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シストの苦味が強かったので控えたものの、それでもしっかり味がありました。
リンゴジュースの葛ゼリーとクランブルの甘さがうまく調和してくれてよかった・・・

初めてのコルシカは野草の種類もフランス本土とは全然違う豊富さで、いい刺激のある散策でした。
そして青い海も空も緑も気持ちいい!
確かに始めは思いの他寒かったけれど、一度日が照るとさすがリゾート地と思わせる暑さ。
海も山も身近にあって、標高の高いところは冬には雪が降る。
この気候の違いがさらに植物を豊かにしているのに違いありません。
いろんな気候の入り組んだ屋久島をちょっと思い出しました。
初めての場所での料理、買出し、野草との出会いと試行錯誤の毎日で大忙しだったけれど楽しい1週間でした。
さて来週はちょっと様子がわかるけれど、どんな1週間になるのでしょう。






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